再生・リノベーション事例 No.2
mitsuya
空き家バンクを通じて、飲食店から事務所へと生まれ変わったこちらの物件。 一体そこにはどんなストーリーがあったのでしょうか… |
|
―『mitsuya』とは?
「この建物の愛称です。東京の事務所が平屋建てなので『ひらや』。笠岡の事務所は3階建てなので『みつや』にしました。 いろんな方に遊びに来て欲しい、使って欲しいという思いから、あえて事務所名ではなく愛称のフレームを付けています。 |
|
「misuya」外観 | |
―なぜこちらの物件を選ばれたのですか?
「出身である笠岡市に事務所の支所を構えたくて、市の空き家バンクで物件を探していました。 ここは大きな道路に面していて、駅からも近いので利便性が良いです。入口もガラス張りなので人の目に触れやすいかなと思いました。この立地でお手頃価格なのは、空き家バンクならではのメリットですよね。」
―『mitsuya』は、どれくらいで完成しましたか?
「2018年8月に賃貸契約を結んで、事務所として使えるようになったのは4か月後でした。 工事したのは1階部分だけなのですが、東京と笠岡を頻繁に往復していたので、作業できたのは月10日くらいでしょうか。実質1か月くらいの工事期間でしたね。 私たちは仕事柄、内装設計や建築設計の知識があったので、出来る部分はなるべく自分たちで行いました。材料を取り寄せて、床や壁、天井など全て自らつくりました。 工事中は多くの友人たちが駆けつけてくれて、みなさんのおかげでモチベーションを保ち続けることができました。作業中は壁に絵を描いてみたり、手伝ってくれた人の名前を壁に残してみたり…楽しみながら進められましたよ。」 |
|
「mitsuya」内観(施工中) | |
「mitsuya」 内観(施工後) | |
―リノベーションで大変だったことはありますか?
「一番大変だったのは、においや汚れ落としですね。ここは元々飲食店だったので、においがなかなか消えなかったんです。換気を繰り返してなんとか解消されました。 リノベーションの作業自体は夫婦ともに大好きなので、全然苦ではなかったです。自分たちで設計した小上がりは、特に気に入っています。」 |
|
|
|
「mitsuya」内観(上:施工中 下左:施工前 下右:施工後) | |
―再生・リノベーションのメリットは?
「一つ目は新築には出せない、中古ならではの『味』があることですね。元々あったものを生かしたくて、家主さんから古家具もいくつか譲っていただきました。 もう一つのメリットは、低コストで出来ることです。今回の私たちの様に、出来るところは自分たちでつくっていくことを『セルフビルド』や『ハーフビルド』と呼びます。 電気工事など専門的な部分はプロに任せますが、すべてプロに任せるよりもコストを抑えることが出来ます。エアコンなど家電製品購入や設置費は別途かかっていますが、壁・天井・床・照明・外部塗装で40万円程度でした。」 |
|
「mitsuya」内観(施工後) | |
―再生・リノベーションを検討するときの注意点は?
「自分たちで作業をする場合は、ちゃんと休めるスペースや寝床を確保しておくことですね。でないと作業で行き詰まった時に休めないので… 私たちの場合は、自分たちで出来ることがたくさんあったんですが、『興味があるけどどうすればいいか分からない!』という方もたくさんいると思うんです。 そういった方のために、DIYサポート集団というか、ゆるいコミュニティがあったら嬉しいですね。情報交換し合ったり、人手が必要な時は助け合ったり…私たちで良ければ、ぜひ力を貸しますよ。事務所にも、気軽に遊びに来て下さいね。」 |
|