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笠岡市の畜産業
笠岡市の畜産業
かつて海だった場所を干拓して造成した大地。この干拓地で大規模な畜産業が営まれています。
市の南部では乳用牛・肉用牛が飼養されており,北部では養鶏業が盛んとなっています。
家畜の飼養戸数及び飼養頭羽数 (令和4年2月1日現在)
乳用牛
農家数 10戸 (うち干拓地10戸)
飼養頭数 5,494頭 (うち干拓地5,494頭)
笠岡湾干拓地内で生産される生乳は,岡山県で生産される生乳の約4割を占めており,県内でも有数の畜産団地となっています。
一度に72頭の搾乳ができるロータリーパーラーは西日本一の大きさを誇っています。
肉用牛
農家数 9戸 (うち干拓地7戸)
飼養頭数 5,077頭 (うち干拓地5,014頭)
肉用牛農家においては,「かさおかブランド」の認定を受けるなど,かさおかブランドとして道の駅に牛肉が出荷されています。
採卵鶏
農場数 9農場
飼養羽数 622,134羽
昭和30~40年代は,市内各所で小規模の採卵鶏の経営農家がありましたが,他の畜産と同様に経営が厳しいこと
から戸数は激減し,現在は4戸の経営体で市内北部を中心に経営が行われています。
また一方で,付加価値を付けた特色のある卵の生産や,自動販売機・ネット販売等のサービスを行いながら経営努力
を行い,「かさおかブランド」の認定を受けた卵の生産を行っている農家もあります。
干拓地における環境に配慮した資源循環型農業の推進
笠岡湾干拓地で畜産経営をしている農家の内,13戸の乳用牛・肉用牛農家は,飼養している家畜の排せつ物を堆肥化するために,平成15~16年度において「共同堆肥舎」を建設し,各農家で堆肥化処理された堆肥を集めブレンドし,切り返しを行いながら良質堆肥の製造を行っています。
農家所有の畑と粗飼料基地(飼料を生産している公有農地)に製造した堆肥を適正量散布し,飼料用のトウモロコシや牧草を生産しています。こうした取り組みにより,地力増進と飼料自給率の向上,さらには干拓地内の地域資源としての家畜排せつ物リサイクルシステムの構築に貢献し,家畜の排せつ物による環境汚染防止と畜産経営の持続的発展につながっています。