冬のカブトガニ
冬のカブトガニ
カブトガニは「変温動物」といって、人のように自分で体温調節ができません。
そのため、冬の間は海底の砂にもぐって、じっとしています。
(水温が18℃を下回ると動かなくなります)
ところが、漁師さんは夏でも冬でも漁にでかけますので、冬にカブトガニが揚がることがあるんです。
↓イメージ↓
しかし、瀬戸内海に面するここ笠岡でも、今の季節(1月末)はよく冷えます。
○○も凍る海
カブトガニ博物館の敷地内に「恐竜公園」があり、その一部はエラスモサウルスがいる海水の池になっています。
直接海とつながっているので、自然とボラやクロダイなどの魚が入って、泳ぎ回っています。
ある日、池が凍っており、ふと見るとそこには何か黒いものが...
何これ?
もう少し寄ってみると...
ボラも凍るほど冷え切った海。
こんな日に揚がったカブトガニはどうなってしまうかと言うと...。
これが冬のカブトガニ
極寒の海から引き上げられると、寒さでうまく動けずこんな感じ。
↓とってもスロー↓
ちなみに、夏場はスピーディーにワシャワシャと動きます。
↓本来の動き↓
そもそも、18℃以下では動けないはずなのに無理やり起こされたわけなので、すごくかわいそうです。
そんなかわいそうなカブトガニは、そのまま海に帰したら寒さで動けずに死んでしまいますので、博物館の水槽で保護しています。
そして、春から夏にかけて、水温が上がってくる時期を見計らって放流します。
早く暖かくなって、大海原に帰してやりたいですが、今は水槽にいてもらうしかありません。