脱皮殻で見る!カブトガニの成長
脱皮殻で見る!カブトガニの成長
カブトガニは脱皮をして大きくなります。
そして、脱皮をした時にはその「脱皮殻」が残ります。
ちなみに、カブトガニは1回の脱皮で約1.3倍の大きさになります。
親戚の子どもに久しぶりに会って「大きくなったなぁ!」という感覚より大きくなります。
(単純に計算して、155cmの人が200cmになります)
さて、脱皮はカブトガニが成長するために必要不可欠な行動なのですが、うまく脱皮できずに死んでしまう個体もいます。
さらに、脱皮の途中で形が変わってしまうカブトガニもいます。
同一の個体の脱皮殻を並べて見ると、そんなカブトガニが奮闘した跡や成長した証を見ることができます。
脱皮に失敗したカブトガニ
↓矢印に注目↓
左の二つが脱皮殻、右の黒い個体がカブトガニです。
これら2つの脱皮殻は、どちらもこのカブトガニのものです。
一番左はきれいなカブトガニの形をしていますが、次の脱皮の時にいびつに変形してしまいました!
しかし、今回の脱皮で、またきれいなカブトガニの形に戻ることができたようです。
(尾剣(びけん)が少し曲がっていますが、次の脱皮でまっすぐになることを願っています)
曲がった尾剣がまっすぐに!
この写真の脱皮殻も、すべて一番右のカブトガニが脱皮してきたものです。
(ちなみに、一番左の脱皮殻の大きさから今の大きさになるまで、約1年半です)
ここで見てもらいたいのが、尾剣!
100人に1人くらい、カブトガニの尾剣を「ツノ」だと勘違いしている人がいらっしゃいますが、「しっぽ」です。
右にぐにゃっと曲がってしまった尾剣が徐々にまっすぐになっていく様子が分かります。
でも、尾剣には個体差があるようで、このカブトガニは体に対して尾剣が細いまま成長していくようです。
脱皮殻からカブトガニの歩んできた人生(?)が垣間見えた話でした。
現場からは以上です。