カブトガニが11齢幼生に脱皮!カブトガニの脱皮の話
カブトガニが11齢幼生に脱皮!カブトガニの脱皮の話
4月も下旬に差しかかり、少しずつ温かくなってきましたね。
カブトガニ博物館で飼育中の平成25年に生まれたカブトガニたちが続々と脱皮をしています。
カブトガニのシーズン到来です!!
今回ご紹介するのは、平成29年4月14日に11齢幼生になったカブトガニ。
(カブトガニは卵から生まれた時を「1齢幼生」、1度脱皮すると「2齢幼生」、もう1度脱皮すると「3齢幼生」というように、脱皮の回数+1で「○○齢幼生」と呼びます)
つまり、生まれてから10回の脱皮を経験したことになります。
↓左が11齢のカブトガニ。右が脱皮殻↓
↓真上から↓
大きくなりました!
このカブトガニの尾剣(しっぽ)が左に曲がるクセは、脱皮しても変わらないようです。
このコーナーでは以前にも書きましたが、カブトガニは脱皮するたび約1.3倍の大きさに成長します。
身長155cmの人が、次の日いきなり200cmオーバーに成長する計算です!
スゴイぞ!カブトガニ!
とは言え、脱皮はカブトガニにとって、成長するための唯一の手段です。
脱皮をしなければ大きくなることができません。
しかし、脱皮には非常に多くのリスクがあり、殻からうまく体が抜けずに脱皮の途中で死亡してしまうカブトガニも少なくありません。
時には尾剣が曲がってしまったり、尾剣が根本からなくなってしまうカブトガニもいます。
そうなると、ひっくり返った時にうまく起き上がれずに鳥に食べられたり、干からびて死んでしまうので、自然界では生きていけないでしょう。
ですが、当館では人工飼育をしていますので、残念ながら尾剣のなくなったカブトガニも飼育しています。
脱皮すると尾剣が再生すると考えられていたのですが、どうやら根本から尾剣がなくなってしまうと何度脱皮しても再生されないようです。
ちなみに、先が欠けた時は1回の脱皮で、下の写真のように再生できます。
↓尾剣の先に注目(左:脱皮殻)↓
尾剣がなくなってしまっても、同じカブトガニ。
同じ命です。
大切に愛情を持って飼育していきます。