工場立地法に基づく諸手続きについて

ページID：0002273 更新日：2017年7月12日更新印刷ページ表示

1　工場立地法の目的と概要

　工場立地法は、工場立地が環境の保全を図りつつ適正に行われるようにするため、工場立地に関する調査の実施、工場立地に関する準則等の公表及びこれらに基づく勧告、命令等を行い、国民経済の健全な発展と国民の福祉の向上に貢献することを目的とした法律です。
　工場の敷地面積に対する、生産施設、緑地及び環境施設の面積の割合を定め、一定規模以上の工場等を新設または変更する際に、事前に市へ届け出ることを義務付けており、原則として届出受理後90日間は工事に着手できません。

2　手続きの概要

(1) 届出対象工場（特定工場）とは

●　業種
　製造業、電気・ガス・熱供給業（水力、地熱、太陽光発電所は除く）
　なお、製造業等の範囲は、原則として「日本標準産業分類」によります。日本標準産業分類＜外部リンク＞ ●規模
　敷地面積 9,000平方メートル以上または建築面積（延床ではない）3,000平方メートル以上

(2)　届出が必要となる場合

● 新設届
　　特定工場の新設を行う場合、敷地面積または建築物の建築面積の増加等により特定工場となる場合
● 変更届
　　特定工場が、敷地面積の変更、生産施設面積の増加、緑地の撤去・配置替えを行う場合
● 氏名等変更届
　　特定工場届出者の氏名及び住所、特定工場の名称及び所在地に変更があった場合（社長・工場長の交代については届出不要）
● 承継届
　　特定工場届出者の地位を継承（譲受、借受、相続、合併）した場合
● 廃止届
　　廃業または特定工場でなくなった場合（工場立地法運用例規集2-1-1-17参照）

◎次のような変更は、「軽微な変更」として届出を要しません
　（1）生産施設、緑地及び環境施設の面積並びに環境施設の配置の変更を伴わない建築面積の変更
　　（空地に倉庫、事務所を設置する場合等）≪立地法規則第9条第1号≫
　（2）生産施設の修繕によるその面積の変更であって、この修繕に伴い増加する面積の合計が30平方メートル未満のもの ≪立地法規則第9条第2号≫
　（3）生産施設を撤去する場合 ≪立地法規則第9条第3号≫
　（4）緑地または緑地以外の環境施設を増加する場合 ≪立地法規則第9条第4号≫
　（5）緑地または緑地以外の環境施設の移設であって、それぞれの面積の減少を伴わない場合 ≪立地法規則第9条第1項第5号≫
　　（ただし、この移設が工場敷地の周辺部（工場立地法運用例規集1-6-1-1）に該当する場合は、緑地または緑地以外の環境施設の配置変更の届出を要する。）
　（6）緑地の削減によるその面積の変更であって、この削減によって減少する面積の合計が10 平方メートル以下のもの
　　（保安上その他やむを得ない事由により速やかに行う必要がある場合に限る。）≪立地法規則第9条第6号≫

(3)　準則（守るべき基準）

　特定工場は、工場立地に関する準則で定められている次の面積率を満たすことが義務付けられています。
●　生産施設面積率
　生産施設面積の敷地面積に対する割合（建ぺい率）は、業種によって30％から65%以下（別表1）とする。
　平成27年5月25日に準則の一部が改正されました。工場立地に関する準則　別表1 [PDFファイル／83KB]

緑地及び環境施設の面積の敷地面積に対する割合について

対象地域	緑地の面積の敷地面積に対する割合	環境施設の面積の敷地面積に対する割合（緑地を含む）
工業専用地域、工業地　域、及び用途地域の定めのない地域	5％	10％
準工業地域	10％	15％
上記以外の地域	20％	25％