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笠岡湾干拓地臭気対策ロードマップ

ページID:0065217 更新日:2025年3月27日更新 印刷ページ表示

笠岡湾干拓地臭気対策ロードマップを策定しました

笠岡市では,干拓地の畜産業由来の臭気問題を解決するため全庁横断的な「笠岡湾干拓地臭気対策チーム」を立ち上げ,対策について調査・検討を行いました。

この度,臭気対策ロードマップを策定しましたので,お知らせいたします。

ロードマップ

※ダウンロードはこちらから ロードマップ [PDFファイル/180KB]

 


ロードマップの説明

臭気対策ロードマップは,大きく分けて2つの項目で構成しております。

1つ目は,畜産農家との協働の取組です。本市と畜産農家が一体となって取り組む対策であり,「ソフト対策」,「ハード対策」,「ルールづくり」の3つの観点から対策を実施します。

 

2つ目は,本市主体の畜産業振興の取組です。干拓地内の農畜産業について,市民の皆様に理解を深めていただくことができるような取組を実施します。

 


畜産農家との協働の取組


ソフト対策

ソフト対策とは,建物や機械設備の新設,改良等を伴わない方法によって,現在の環境を改善する対策のことを指します。施設整備を伴うハード対策と比較すると,費用が安価であることや畜産農家の取組へのハードルが低いという利点があります。本市は臭気問題の解決に向け,まずはソフト対策に全力で取り組み,効果を検証していきたいと考えております。


臭気対策資材の効果検証及び緊急対応

アンモニアなどの臭気の原因物質を分解するネットを,牛舎の市街地側に設置することで,臭気強度の低減を図ります。

牛の寝床(牛床)には,主としておが粉(木くず)が用いられておりますが,原材料価格の高騰などにより入手が困難な状況です。そこで,おが粉の代替となりうる新しい敷料や水分調整材等の開発・研究を進めます。

臭気発生の主因となる牛床の床替え(ベッドメイク)を頻繁に行うほど,臭気強度は低減されます。良質で安価な代替敷料の導入によって,畜産農家の床替えの頻度向上を促します。


臭気対策資材の活用

本市では,畜産農家が使用する臭気対策資材購入費用の一部を補助しております。引き続き購入補助を継続することで,畜産農家の臭気対策資材の使用を促します。


臭気報告アプリの運用

現在市民の皆様にお使いいただいている臭気報告アプリ「KABAR」に,AI技術を用いて,蓄積された臭気感知データから臭気発生状況や市街地への到達を予測する臭気予報機能を追加します。これによって,畜産農家が臭気発生を伴う作業を行う際に事前対策を促すことが可能となり,臭気の抑え込みを図ろうとするものです。また,臭気報告データを自動集計しアプリ内で閲覧可能とすることで,臭気発生状況の可視化に繋げたい考えです。


環境保全台帳に基づく使用衛生管理の確認,畜産農家の自主的な臭気対策への働きかけ

環境保全台帳に基づき,本市及び備中県民局,家畜保健衛生所,岡山県畜産研究所,臭気専門業者等が随行して農場内を視察し,畜産農家への飼養管理の徹底及び改善指導を実施します。もし指導内容に遵守しない場合には,条例に基づき指導や改善勧告等の発出を検討します。

 


ハード対策

ソフト対策の実施と平行して,施設整備等のハード対策についても検討します。ソフト対策を積極的に実施しても臭気の低減に繋がらない場合には,設備の導入も必要であると考えます。


家畜ふん尿処理設備(急速発酵乾燥資源化装置等)の設置支援検討

昨秋にかぶとバイオファーム発電所が稼働し,干拓地内の乳牛約4,300頭分のふん尿が発電に用いられる過程で密閉処理されるようになりました。発電所に搬入されない残りのふん尿(主に肉牛)の処理が可能となる施設や設備等の導入について,検討を行います。

 


臭気を遮る遮蔽構造物の設置検討

干拓地から市街地に届く臭気について,風向を流体力学を利用して分析し,効果的な場所に防風林等の遮蔽構造物を設置する等の検討を行います。

 


ルールづくり

大規模農家と環境保全協定締結

干拓地内で一定規模以上の牛を飼養している農家と,環境負荷の低減に係る紳士協定を締結し,自主的な臭気対策への取組を促します。市は畜産農家の取組に対して,検証確認を行います。


条例による臭気対策対応の促進,悪臭防止法に基づく臭気指数規制の導入検討

畜産農家に対して定期的な巡回調査を行い,条例に基づく臭気管理を継続して実施します。

また,臭気の測定に効果的な臭気測定器の導入を検討し,臭気の数値化・見える化を目指します。

上記のソフト対策及びハード対策の実施による効果が認められない場合には,悪臭防止法に基づく臭気指数による規制導入についても検討します。

 

 

 


本市主体による畜産業振興の取組


市民等へのPR

市民の皆様や干拓地にお越しいただく観光客の方等に,本市の畜産業を身近なものとして感じていただけるよう,看板や映像等を活用したPR活動を行います。


堆肥の広域流通

干拓地で作られた良質な堆肥を広く普及させるため,福祉事業所と連携して販売体制の確立や商品化,販路の拡大等を検討し,より身近にいただけるように取り組みます。


教育現場での畜産業に係る理解醸成

教育現場においては,既に地域学やいきいきチャレンジ体験等を通して干拓地の学習に取り組んでいただいておりますが,畜産農家と連携した牧場見学等を通して,より生徒の皆様に本市畜産業への理解を深める機会を提供します。


市民モニター調査及び市民モニターを対象とした干拓地内農畜産業理解醸成事業

モニターの皆様には,臭気報告アプリ「KABAR」を利用した臭気の定点観測にご協力いただきたいと考えております。また,本市の素晴らしい干拓地についてより詳しく知っていただけるよう,干拓地内の見学バスツアーを実施いたします。実際に現地をご覧いただくことで,干拓地内の農畜産業や臭気の特性等について理解を深めることができます。

なお,モニター募集については改めてお知らせいたします。

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