自由なカブトガニ
自由なカブトガニ
さて、カブトガニ博物館ではカブトガニを飼育・展示しているとともに、寒い時期に漁師の網にかかったカブトガニを保護しています。
さむ~い海に放しても動けずに死んでしまいますので、来年の海が温かくなる頃まで保護するんです。
そして、放流するカブトガニには個体識別できるようにラベルを貼り、体の各部位を計測して、それぞれの特徴を記録しています。
計測している時には、じっくりカブトガニを観察するので、それぞれのカブトガニの特徴がよく分かります。
人と同じで、カブトガニも1匹1匹違うんですよ。
パッと見は同じに見えるかもしれませんが、よ~く見ると
「このメスはかわいい!」「こいつはイケメンだ!」
というのが分かると思います。
カブトガニ博物館にご来館いただいた時には、じっくり観察してみてください!
↓このオスなんて、なかなかイケメンですよね!↓
さて、それではタイトルの「自由なカブトガニ」の話しです。
先ほど書いた、カブトガニの計測や記録は普通、カブトガニをケースに入れたり飼育室に持って行っておこなうのですが、ある日、休館日でお客様がいなかったので博物館のエントランスで計測をおこないました。
複数のカブトガニを計測していたのですが...
あれ?
1匹いない...
あたりを見渡すと
ん?
↓通路の真ん中のあれは...?↓
脱走中!
脱走したのにコソコソせず、堂々と通路の真ん中を突き進む鋼のような精神力!
見習いたいものです。
なんとも自由なカブトガニですが、陸上では遅いカメくらいのスピードでノッシノッシ歩きます。
一方、海の中だと陸上とは比べ物にならないくらいのスピードで駆けることができます。
↓少し脚をのぞかせた姿勢がかわいい↓
脱走したこのカブトガニは、しっかり計測した後、館内の水槽に戻しました。
時々、おもしろい行動をみせてくれるカブトガニでした。