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質問への回答コーナー

印刷用ページを表示する更新日:2011年3月1日更新 <外部リンク>

質問への回答コーナーです。

最近小学校からのカブトガニに関しての質問が多く寄せられますので、ホームページで質問に答えたいと思います。
回答を入力する森信学芸員
回答を入力する森信学芸員

元気に水槽で泳ぐカブトガニ
元気に水槽で泳ぐカブトガニ

愛知県半田市 宮池小学校からの質問です。

Q1. 全長60cmのカブトガニはいますか?
A1. います。ただし、この場合メスの方です。オスは約50cmになります。

Q2. カブトガニのあかちゃんは何を食べますか?
A2. まず、卵の中にいるあかちゃんと卵からでたばかりのあかちゃん(第1齢幼生といいます)は何も食べません。しかし、一度脱皮して第2齢幼生という大きさになると、海中の小さな生物などを食べるのではないかと思います。ちなみにカブトガニ博物館では、熱帯魚用のエサと同じブラインシュリンプ(とても小さなエビの様なものです)という生物を与えています。

Q3. あんなにこうらがかたいのに、どうしてだっぴできるのですか?
A3. ザリガニやカニのだっぴを観察したことはありませんか? これらの生き物と同じでカブトガニのこうらも初めからかたいのではなくて、だんだんとかたくなってきます。

Q4. 日本には何匹くらいカブトガニがいますか?
A4. 正確にはよく分かっていませんが、4,000匹はもう居ないだろうと言われています。とても残念なのですが…

Q5. カブトガニ化石はどこで発見されましたか?
A5. 色々な場所で発見されています。中でも有名なのがドイツのゾルンホ-フェンという地方です。日本からは、佐賀県の約3500万年前の地層からカブトガニの這い跡が発見されているだけです。

Q6. 心臓の大きさはどのくらいですか?
A6. カブトガニの心臓は小さくて、人間の心臓の様に球状ではなく、ひものようにすこし長く、中央が最も太くなっています(紡錘形です)。

Q7. 卵をうむとき、どこであなをほるのですか?
A7. まず砂の中にもぐるために頭をシャベルの様に使ってもぐります。ある程度砂の中にもぐったら第5番目の脚(あし;へら状器)を使って腹の下の砂をかき出して穴をほり、卵を産みやすくするのです。

Q8. 卵をうむときなどに、ひっくりかえったらどうするのですか?
A8. ひっくりかえったカブトガニはしっぽ{尾剣(びけん)といいます}を使ってじょうずに起き上がることができます。また、波が高い日や船の波がたくさんやってくるような場所では産卵をしません。

Q9. 目が4つあるのはなぜですか?
A9. 正確に言うと目は4つではなくて5つです。 まず複眼(ふくがん)とよばれる一対の目で物を見ます。これはトンボなどの昆虫と同じで、小さな眼{個眼(こがん)といいます}がいっぱい集まったものです。あとの3つは光などを感知(かんち)するためのセンサ-みたいなものといわれています。

Q10. カブトガニの重さはどのくらいですか?
A10. 成体(せいたい;おとなのことです)のオスは1500gで、メスは3000g程度です。

Q11. 卵を産むとき、オスとメスがどうやってくっつきあうのですか?
A11. オスには把持器(はじき)とよばれるカギヅメがあります。これを使ってメスのこうらにしがみつくのです。

Q12. つるぎのようなしっぽは、どんな役目をしているのですか?
A12. しっぽのことを尾剣(びけん)といいます。尾剣は、泳ぐ時には舵取り(かじとり)になり、泥の中にもぐるときは、しっかりと体を支えてもぐりやすくします。またあおむけにひっくり返った時には起き上がる助けになるだけでなく、外敵におそわれないようにふりまわして武器になります。

Q13. 水につからずに、どのくらいの時間生きていられるのですか?
A13. 一説(いっせつ)によると、2週間以上生きていたというのもありますが、魚などに様にすぐに死んでしまうということはありません。

Q14. カブトガニの天敵はいますか?
A14. もちろんいます。魚や鳥、カニなどにも食べられますが、残念なことに人間も天敵になります。

京都市立朱雀第二小学校の皆さんからの質問です。

Q1:オスとメスのどちらが60センチメ-トルなのでしょうか?
A:メスの方が大きくて60cm、約3kgになります。オスは50cm、約1k5gです。

Q2:カブトガニのしっぽは、ただのかざりなのですか?、それともカブトガニにはとても必要なものなのですか?
A:まずしっぽのことを尾剣(びけん)といいます。尾剣はカブトガニにとってとても大切な体の一部です。尾剣が無いとじょうずに泳げませんし、仰向けにひっくり返った時も起き上がることができません。

Q3:いったいカブトガニはなにをたべているのか?
A:幼生(こども)の時には小さな微小生物(プランクトン)などを食べていると思われ、成体(おとな)になるとゴカイや貝、魚(死んだものです)などを食べます。カブトガニ博物館では、幼生にブラインシュリンプ(熱帯魚用のエサ)を、成体にはイカの切り身やゴカイなどをエサとして与えています。

Q4:カブトガニは土の中でいったいどんなことをしているのですか?
A:特に幼生の場合、泥の中にすむ(ひそむ、あるいはもぐる)ことは、外敵から隠れるだけでなく泥中のエサを探していることでもあります。

Q5:どろの中で呼吸できるのですか?
A:泥の中に完全に潜っているのではなくて、空気の入る穴はきちんと開けています。またエラで水の中の酸素をとっているので問題ありません。

Q6:たまごはどこから出るのですか?
A:卵を産む器官(きかん)を生殖口(せいしょくこう)といいます。生殖口は、蓋板(がいばん)の裏です。

Q7:とげはなんのやくめですか?
A:とげは、隠れるために泥を体の上にのせたり、自分を外敵から守るためです。

Q8:二億年前はどこにすんでいたのだろう?
A:当時も現在と同じように、干潟ができる様なおだやかな海に住んでいたと思います。

Q9:なぜ半年もなにも食べなくても生きられるのですか?
A:食べた栄養分を脂肪にして貯えることができるからです。

Q10:食べなくてもたまごが産めるのですか?
A:たまごがどのくらいの期間で出来るのか、つまり、産卵のサイクルはよく分っていません。

Q11:うめたてのせいでカブトガニが死んでいったのでしょうか?
A:確かに現在色々な海岸の生物が様々な開発によって減少しています。カブトガニも例外ではなく、住む場所が減少してしまうことは非常に深刻な問題です。

Q12:どうして、2億年前のことが分るのですか?
A:化石を調べることによって、色々な生物の事やその当時の環境が分かってきます。

Q13:カブトガニはおよそなんびきいるのですか?
A:詳しいことは分りませんが、現在日本には、4000匹もいないのではないかと言われています。

Q14:なぜカブトガニが、クモの種類だとわかったのですか?
A:まずクモの種類ではなくクモに近い動物です。祖先が同じであること、アゴのかたちが似ていること、呼吸器官の構造が似ていること、体節構造{カブトガニには3つの節(前体、後体、尾剣)にわかれています}をもっていることで、カニやエビよりもむしろクモやサソリに近い動物と言われています。

Q15:カブトガニのオスとメスはなぜ大きさがちがうのですか?
A:産卵行動の時、オスはメスの上にのります。その場合メスとオスが同じ大きさだと、メスに非常に負担がかかってしまいます。またメスは体の中にたくさんの卵を持っているのでオスよりも大きいのです。

Q16:カブトガニは、形を変えることがあることがあるのですか?
A:基本的に形は変わりませんが、成体になる時にオスとメスの体に違いが表れます。