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たどってきた道

印刷用ページを表示する更新日:2011年3月1日更新 <外部リンク>

4.たどってきた道

(1)大陸移動(たいりくいどう)とカブトガニ

地質時代(ちしつじだい)の大昔、地球上の大陸どうしは固(かた)まり合っていましたが、その後、少しずつはなれていきました。カブトガニの祖先も、はじめはローラシア大陸の中央部に発生しましたが、この大陸移動にともなって、北アメリカ側について行ったのが、アメリカカブトガニの先祖となったと考えられています。(22・23図)

 カブトガニのたどった道とアメリカカブトガニの大群の写真
▲22図 たどった道 ▲23図 アメリカカブトガニの大群

一方、ヨーロッパ側のカブトガニは、その後の氷河期(ひょうがき)に絶滅(ぜつめつ)しましたが、その一部が、アジア東南部のあたたかい海に移動して生きのび、その後、ミナミカブトガニやマルオカブトガニ、カブトガニなどが生まれてきたと考えられています。(24図)

 ミナミカブトガニの産卵中の写真
▲ミナミカブトガニの産卵中(神田 貢氏撮影)

(2)氷河期を生きぬいたカブトガニ

地球が、氷河期をむかえた時代に、カブトガニは、いったいどのようにして生き残ったのでしょうか。カブトガニは、水温の変化に対して、びん感に反応(はんのう)する生き物です。氷河期のおとずれる前に、少しずつ、あたたかい南の海を目ざして移動したか、寒さをさけて深い海底の泥の中で生きのびたと考えられています。
(表2)

地質時代の表
▲表2 地質時代