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寒くても元気!アメリカカブトガニ

印刷用ページを表示する更新日:2020年12月7日更新ページID:0032657
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寒くても元気!アメリカカブトガニ

アメリカカブトガニ

日本のカブトガニは,水温が下がってしまった今は泥の中に潜って動かず,じっとして春が来るのを待っています。

暑い夏場は超元気なカブトガニも寒さには弱いんです。

しかし!

寒さに強いカブトガニがいます!

それが,種類が違う「アメリカカブトガニ」です。

生息地を見るとアメリカとカナダとの国境あたりまでいるんだとか。

アメリカカブトガニの生息地

緯度で考えると北海道あたりまで生息していることになります。

ちなみに,カブトガニは繁殖地の北限が笠岡市だといわれているので,その寒さに対するタフさが伝わってきます。

さて,そんな寒さにめっぽう強いアメリカンなtough guy(タフガイ)が今日脱皮していました!

アメリカカブトガニが脱皮

黄色がかった半透明のものが脱皮殻です。

並べてみると

脱皮殻とカブトガニ

大きくなったことがわかります。

寒いとエサもあまり食べなくなるカブトガニと違い,アメリカカブトガニは今の気温でもわりとモグモグ食べてくれます。

でもわざわざ,こんなに寒い12月に脱皮しなくても...。

夏場の温かい時期に脱皮するほうが体が動きやすく,脱皮にむいているはずなんです。

ところで,この個体は前体の右側が当館に来た時から大きくくぼんでいます。

くぼんでいる右側

今回の脱皮ではあまりそのくぼみは治らずです。

カブトガニの仲間は脱皮を繰り返してキズや欠けた体の一部を治癒していくので,今後の脱皮に期待したいと思います。

ところで,カブトガニの脱皮とは全く関係ないのですが,このtough guyを観察してみると感覚毛(体の縁に生えている毛)がなかなか長かったので写真を載せておきます。

長い感覚毛

この長い感覚毛で水流を感知するんですね。

こんなに寒くなっても脱皮をして楽しませてくれる,アメリカカブトガニの話でした。

カブニくん