野鳥の季節。鳥の手の指って何本?
野鳥の季節。鳥の手の指って何本?
寒さも深まり,さまざまな野鳥が観察できる季節になりました!
カモなどの渡り鳥やヒタキ・シジュウカラの仲間の小型の野鳥など,よ~く注意して見ると意外とたくさんの種類がいるのです。
ちなみに,カブトガニは暖かい時期しか動けないのでお休みしています。
さて,本題の「鳥の手の指って何本?」に入る前に,博物館に隣接する恐竜公園で観察できる鳥たちを少しご紹介します。
鳥の手の指,あなたは何本だと思いますか?
恐竜公園の野鳥たち
↓最近数が減っているそうです「スズメ」↓
↓とにかくカワイイ!「エナガ」↓
↓ちょこちょこ歩きます「ハクセキレイ」↓
↓ピエェェーーッ!と大きな声で鳴きます「ヒヨドリ」↓
↓よくいる大きなサギ「アオサギ」↓
↓オスとメスで体色が違います「ジョウビタキ(オス)」↓
↓オスとメスで体色が違います「ジョウビタキ(メス)」↓
↓羽のコントラストが美しい「シジュウカラ」↓
↓ウグイスじゃないよ「メジロ」↓
↓公園の樹をコココココンッ!キツツキの仲間「コゲラ」↓
↓尾羽の両サイド末端にある白いスポットが目印「シロハラ」↓
この他にもさまざまな種類の野鳥がいます。
ちなみに,このページの一番上の写真の鳥は「ミサゴ」。
ミサゴも時々,恐竜公園の上空を飛んでいます。
白いおなかが目印です。
近くの海にはカモの仲間やシギの仲間など,陸地部では見られない種類もいるので,興味のある方はレッツ バードウォッチング!
鳥の指の数の話
鳥の写真を見ている間に,答えは決まりましたか?
「指はない!」
「羽の本数が指の本数!」
「人と同じ5本!」
さまざまな考えがあると思います。
鳥の指の数を知るには「骨」を見る必要があります。
↓ハシボソガラスの骨と羽根↓
翼の大きさの割に骨格はとても小さいですね。
手の部分を拡大すると,
分かりやすくいうと「手羽先」です。
そう言われると見たことある気がしませんか?
さあ!
指は何本でしょう?
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答えは
3本でした!
人の手と比べて図説すると
※一部簡略化して描いています
ちょっと脱線。恐竜コラム
3本目の分かりにくさに悪意を感じますが,「鳥の指が第1指から第3指」であることが恐竜(獣脚類)から鳥へ進化したことを裏付ける証拠なんです。
約10年ほど前まで,鳥の指は「第2指から第4指まで」の3本だと発生学的に言われていました。
本数は変わりませんが,この指の番号が重要。
鳥類に比べて獣脚類(前肢の指が3本の種)や,獣脚類から進化したとされる始祖鳥の指は第1指から第3指の3本で形成されていたのです。
これは,鳥類への進化論としては説明がつかない矛盾点でした。
しかし,鳥の指の骨の形成メカニズムを見返すと鳥の指の骨は「第1指から第3指」であることが判明!
最古の鳥と考えられている始祖鳥の化石が発見されてから続いていた150年の論争に決着がついたというお話です。
いつの間にか恐竜の話になりましたが,恐竜公園とのつながりということでお許しください。
以上,鳥の指の本数のお話でした。