エビ・カニ展 うらばなし~脱皮殻標本~
エビ・カニ展 うらばなし~脱皮殻標本~
平成31年4月7日まで開催中の特別陳列「きみはエビ派?カニ派?エビ・カニ展」。
ここでは様々な種類のエビ・カニの標本を中心に展示しています。
その中には生きているエビ・カニも展示しており、最近続々と脱皮しています。
↓水槽を11基展示しています↓
↓脱皮殻↓
上の写真は左から、
オトヒメエビ・キンチャクガニ・フリソデエビです。
種類によって脱皮殻にきれいな模様が入ったり、生きている時はキレイなのに脱皮殻になるとタダの透明な殻になったり様々です。
上の写真の脱皮殻は、特別陳列期間中は「脱皮殻標本」のコーナーに展示していますので、生体と見比べてみてください。
↓脱皮殻標本↓
脱皮殻標本作製うらばなし
さて、上の写真の左側。
殻がガバッ!と開いた「ゴシキエビ」の脱皮殻標本です。
殻の中がのぞけるようにしてあるので、ご来館の際はぜひご覧ください。
エビの脱皮殻というとあまり馴染みがないかもしれませんが、いわゆるイセエビタイプのがっしりしたエビですので、しっかりした脱皮殻です。
ですが、標本作製当初の姿がこちら。
バキバキですわ。。。
脚も取れて触角は14本に分かれていました。
これを広げて、整形しながら部分的に乾かして接着していきます。
↓組み立て・整形↓
左右で脚の長さが違ったので、左右対称にはなりませんでした。
左側の脚を自然界で失って、再生したようです。
しかし、何とかお見せできる程度には修復できました!
↓乾燥中↓
普通、ここまでバラバラになっていることはないのですが、裏話ということでゴシキエビの脱皮殻をご紹介しました。
エビやカニなどの標本は、このように当館の学芸員の手作りで、すべてが1点物です。
そんなことも考えながら展示をご覧になると、いつもとは違う楽しさがあるかもしれません。