女(メス)もつらいよ
女(メス)もつらいよ
さて、上の写真のようにつがいのカブトガニがたくさんいる中で、1匹だけ独身のメスがいる光景は確かに「つらいよ」と言いたくなりますが、じつはつがいになっているメスの方がつらいんです。
↓そのメスのカブトガニ↓
体のある部分がつらいことになっています。
どこでしょう?
↓後体(体の後ろ)に注目↓
↓後体を拡大↓
ご覧のようにオスがガッチリとつがうので、オスの前体(頭の方)とメスの後体がすれて傷ができます。
メスがこんなになってしまうということは、オスもただでは済まないと思いますが、オスにはあまり傷がありません。
不思議だ。
さらに、好みのメスを見つけたオスは
「キミはオレから逃げられないぜ!」
と、すごい力でつかまります。
なので、つかまれた所も徐々にすり減っていきます。
↓この部分がつがいでできた傷↓
赤色の矢印が、オスの前体でできた傷。
黄色い矢印が、オスのハサミでできた傷。
かわいいメスのカブトガニも、何年も歳を重ねると後体の傷が深く・広くなってきます。
ですから、メスのカブトガニを見た時は後体に注目してみてください。
無傷のメスがいたら、それはきっとメスになりたての若いカブトガニです。
オスを支えるためにボロボロになってしまうカブトガニの世界。
女(メス)もつらいよ。
カブ海(かぶみ)ちゃん