新型コロナウィルス感染症に関する人権への配慮について
新型コロナウィルスの克服は,人権の絆で結ばれた私たちが主役です。
国内での新型コロナウィルス感染症が広がる中,自らの感染への不安や偏見により感染者やその家族,濃厚接触者や治療にあたる医療従事者の方々などに対して,誹謗中傷や差別的な対応など,心ない言動がインターネットやSNSなどで起きています。
これまで経験したことのない新型コロナウィルスに対しては,誰もが不安や恐れがあるかもしれませんが,どんな状況であっても不当な差別や偏見,いじめにつながる行為は許されるものではありません。
そうした,差別や偏見が起こると咳や発熱など感染を疑われる症状があっても受診を控えたり,行動履歴を隠したり濃厚接触者の情報提供をためらうなど,逆に感染を広げる結果を招きかねません。
市民の皆さまには,不確かな情報や誤った認識に惑わされることなく,厚生労働省や県・市など公的機関が発信する確かな情報に基づき,冷静な判断と人権に配慮した行動をお願いいたします。
新型コロナウィルスが持つ3つの顔
日本赤十字社のサイトでは,新型コロナウィルスの感染が広がることで,人と人との信頼関係が失われ誹謗中傷や差別が起こるのかを分かりやすく解説しています。
新型コロナウィルスが恐ろしいのは「3つの“感染症”」という顔があることで,私たちは知らず知らずのうちにその影響を受けています。
第1の感染症は「病気そのもの」で,感染者との接触等でうつることが分かっています。
第2の感染症は「不安と恐れ」です。新型コロナウィルスは分からないことが多いので,強い不安や恐れを感じ,振り回されてしまうことがあります。
第3の感染症は嫌悪・偏見・差別です。不安や恐れは人間の生存欲求を刺激し,ウィルス感染に関わる人や対象を日常生活から遠ざけたり,差別するなど,人と人との信頼関係や社会のつながりが壊されてしまいます。
これら「3つの感染症」を防ぐために,確かな情報を基に行動し差別的な言動に同調しないことが重要です。このウィルスとの戦いは,長期戦になるかもしれません。
それぞれの立場でできることを行い,みんなが一つになって負のスパイラルを断ち切りましょう!
【法務省ホームページ】