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竹喬美術館平成23年度展覧会 上島鳳山と大阪の日本画

上島鳳山と大阪の日本画

上島鳳山ちらし

2012年1月14日(土曜日)~3月18日(日曜日)

このたび笠岡市立竹喬美術館では、笠岡に生まれ大阪で活躍した風俗画家、上島鳳山(うえしまほうざん、1875-1920)の作品を中心に、明治後期から大正前期にかけての大阪の日本画の状況を検証する展覧会を開催します。

鳳山は笠岡の写生派の画家、辻鳳山を祖父として生まれ、のちに大阪の上島くにと結婚したのちは上島鳳山と名乗りました。円山派の木村貫山や渡辺祥益に学び、唐美人や江戸期から明治初期にかけての風俗美人を描き、大正期の大阪においてその力量と人気は京都の上村松園と並び称される存在であったとも言われます。文展などに出品することもなく、住友家をはじめ大阪の資産家の後援を受けて、自由な制作を進めました。鳳山の描く美人は、やや旧式に倣った印象を受けますが、その姿態表現は、緻密で絢爛な衣装表現や凝った表具の取り合わせとともに、独特な艶やかさを醸し出しています。京都や東京には見られない粘り気のある官能美が感じられます。また狂言や万歳などを題材とする作品も多く、古典芸能に精通した風俗画も多く手掛けています。近年、東京の泉屋博古館分館で《十二月美人》が公開されるにおよび、次第にその個性的な女性表現が注目されつつあります。

近代の大阪画壇は、この鳳山をはじめ、菅楯彦、生田花朝女、北野恒富、島成園らにより独自な官能性を持つ風俗画の世界を形成しました。その中で鳳山は大正4年に大阪で設立された日本画の展覧会「大正美術会」の参与を務めるなど、大正期の大阪を彩る重要な存在でした。このたびの展覧会では、これまでほとんど紹介されることのなかった上島鳳山を取り巻く大阪の日本画の素顔を、詳細な調査に基づいて見直します。浪花の地に花開いた個性の豊かさを楽しんでいただければ幸いです。

開館時間

9時30分~17時(入館は16時30分まで)

休館日

毎週月曜日

入館料

一般800(650)円

高校生500(350)円

市外小中学生300(150)円

( )内は団体20名以上

笠岡市内の小中学生及び笠岡市内の65歳以上は入館無料

前売券販売所…(笠岡市内)生涯学習課・市民課・図書館・カブトガニ博物館・中央公民館・サンロック (笠岡市外)倉敷市立美術館・やかげ郷土美術館・井原市立田中美術館・華鴒大塚美術館

関連行事

・講演会「上島鳳山と大阪の日本画」

小川知子氏(大阪市立近代美術館建設準備室)

1月29日(日曜日)13時30分~15時

竹喬美術館視聴覚室にて(要申込)

・ギャラリートーク

1月14日(土曜日)、2月5日(日曜日)、3月4日(日曜日)

いずれも13時30分~14時30分

入館料のみ必要

<外部リンク>

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