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竹喬美術館平成23年度展覧会 竹喬の素描

竹喬の素描

竹喬の素描展ちらし画像

平成23年7月23日(土曜日)~9月4日(日曜日)

竹喬美術館には現在、600点をこえる竹喬の素描があります。この中にはスケッチ状のものもありますが、平成23年度にはその中から新たに野辺や湖などの風景を描いたものや、リンドウ等の草花を含む20点の素描を額装しました。

今日、日本画家の展覧会で目にする素描の多くにはサインが記され、印章が押されています。これらは作家本人の意思でなされたり、また中にはご遺族の考えによるものもあるかもしれません。是非を問うことではありませんが、作家がスケッチに臨む時からその素描を作品として描いている傾向があるのは確かなようです。つまり、鑑賞者を意識してスケッチしているということです。

竹喬の素描には、ほとんどこうしたサインや印章はなく、わずかに年月や取材地が記されている程度です。また個々のスケッチ帳は明確な使い分けがされているわけではなく、散歩の途中や、季節の到来物が届くたび、身近なスケッチ帳を開いて用いたようです。したがって、一冊のスケッチ帳には様々な題材が描かれており、しかもページの表裏や見開きを意識せず、感興に沿って自由に描いているようです。

竹喬は、「私は写生をする時、無心に近くなっているようである。ただ美しい対象に参つてしまって、それに従っている。此の事を自分で、後から振り返って見ると、苦しい事は苦しいが、救いの時間のような気がする。写生は楽しいのである」(「作者のことば」昭和32年7月)と記しています。対象と率直に向かい合う衒いのない竹喬の姿勢がうかがえます。

竹喬の素描が観る者に与える爽涼とした気分は、竹喬自らが対象と接した感動を、夾雑物を混じえずに簡潔に描いていることから生じていると思われます。完成作品よりも素描の中に、竹喬の真骨頂を見出される方もあるかもしれません。魅力に富んだその素描の世界をお楽しみいただければ幸いです。

開館時間

9時30分~17時(入館は16時30分まで)

休館日

 毎週月曜日

入館料

一般500円(400)
高校生300円(200)
市外小中学生150円(90)
( )内は団体20名以上
※笠岡市内の小中学生は入館無料
※65歳以上の方(笠岡市内外を問わず)は入館無料

関連行事

ギャラリートーク(聴講無料、入館料のみ必要)

7月24日(日曜日)、8月14日(日曜日) 13時30分~14時30分

<外部リンク>

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