竹喬美術館平成23年度展覧会 アンリ・ルソーと素朴な画家たち
世田谷美術館コレクションによる アンリ・ルソーと素朴な画家たち いきること えがくこと
平成23年11月5日(土曜日)~平成24年1月9日(月曜日・祝日)
正規の美術教育を受けず、理論や技術とは無縁に、描きたいという心の衝動に従って作品を創造してきた画家たちを「素朴派」と呼びます。
「素朴派」の代表格とされるアンリ・ルソー(1844-1910)は、その類い稀な想像力により、写実と幻想の交錯する独創的な絵画世界を生み出しました。パリ市税関に勤務するかたわら40歳頃から絵を描き始めたルソーは、当時の一般からの無理解とは別に、ピカソなどの前衛美術家や、美術批評家で画商、コレクターでもあったヴィルヘルム・ウーデによって見出され、知られるようになります。その後ウーデは5人の独学の画家、ルソー、アンドレ・ボーシャン、カミーユ・ボンボワ、セラフィーヌ・ルイ、ルイ・ヴィヴァンを紹介する展覧会「聖なる心の画家たち」を開催しました。純粋無垢で独自の存在感を示す素朴な画家たちと、その作品への関心は高まっていきます。
その後、美術が高度に専門化されていくなかで、それとは異なる美術のあり方、その存在に対する気づきが、フランスからヨーロッパ全域、アメリカへと広がっていきます。表現へのやみがたい欲求によって描かれた作品は、アカデミックな美術教育に基づく作品とは異なる魅力を宿し、近現代美術へも大きな影響を与えました。
本展は、開館時から「芸術と素朴」について問い続けてきた世田谷美術館のコレクションより、アンリ・ルソーを中心とする素朴派の原点、そしてその多様な広がりや影響を紹介するものです。19世紀の終わりから見出され始めた「素朴な画家たち」。その作品を通して、人間の心の奥底に潜む限りない創造力や深い精神性、そして芸術作品が持つ大きな力を感じていただければ幸いです。
開館時間
9時30分~17時(入館は16時30分まで)
休館日
毎週月曜日(1月9日は開館)、年末年始にあたる12月29日~1月3日
入館料
一般800(650)円
高校生500(350)円
市外小中学生300(150)円
( )内は団体20名以上
笠岡市内の小中学生及び笠岡市内の65歳以上は入館無料
前売券販売所…井原市立田中美術館、華鴒大塚美術館、やかげ郷土美術館、岡山・倉敷市内の主要プレイガイド、山陽新聞販売所(取り寄せ)
関連行事
○講演会「アンリ・ルソーと素朴な画家たち」
遠藤望氏(世田谷美術館企画担当課長)
11月5日(土曜日) 13時30分~15時、
笠岡市立図書館2階視聴覚室にて、聴講無料、要申込
○美術講座「日本画家の見る素朴派 絵画における技術の役割」
森山知己氏(日本画家)
11月13日(日曜日) 13時30分~15時、
竹喬美術館視聴覚室にて、聴講無料(入館料のみ必要)、要申込
○展示ガイド・ワークショップ 「世田谷美術館からやってきました!鑑賞リーダーと一緒に遊んじゃおう!!」
11月23日(水曜日・祝日) 受付時間14時~16時
100円ワークショップ参加者は材料費100円が必要(入館料が改めて必要)
予約不要で受付時間内に随時参加可能。幼児は付添が必要です。
○ワークショップ「ステンシルで花模様のカードを作ろう」
小川清志氏(児童美術指導者)
11月27日(日曜日)・12月10日(土曜日) いずれも13時30分~15時
竹喬美術館視聴覚室にて、参加費500円(入館料が改めて必要)、要申込
親子でご参加の場合はお申し込み時にお伝えください。
○ギャラリーコンサート
藤あけみ・宇都良太郎「ゆるっとっくわ(ゆったり)コンサート」
12月4日(日曜日) 18時開場・18時30分開演
整理券(一般800円、友の会会員無料)が必要。
ご予約、お問い合わせは竹喬美術館(電話0865-63-3967)まで。
○ギャラリートーク
12月17日(土曜日)、1月4日(水曜日)13時30分~14時30分
※お申し込み・お問合せは竹喬美術館(tel 0865-63-3967)まで。
主催・助成・共催
主催:第12回共同巡回展実行委員会・笠岡市立竹喬美術館
共催:山陽新聞社
特別協力:公益財団法人せたがや文化財団世田谷美術館
助成:財団法人地域創造