森谷南人子 多彩な試み ―日本画・油彩画・版画
森谷南人子 多彩な試み ―日本画・油彩画・版画
平成28(2016)年12月10日(土曜日)~2月5日(日曜日)
森谷南人子《雨後新樹》1931年 [その他のファイル/706KB]
笠岡出身の芸術家、森谷南人子(もりたになんじんし)は日本画、油彩画、版画の領域に多彩な能力を発揮して、魅力に富む画業を形成しました。このたび竹喬美術館では、近年新たに発見された作品と同年にご遺族から寄贈を受けた作品を中心とする、森谷南人子展を開催します。
南人子(1889-1981)は、現在の笠岡市小平井に生まれ、幼少期を神戸で過ごし、のちに国画創作協会の画家となる村上華岳と親交を結びます。京都市立美術工芸学校、京都市立絵画専門学校で主に日本画を学びますが、油彩画や木版画にも本格的に取り組みます。この三つの絵画領域にわたる制作は、生涯を通してのものです。笠岡や長く居住した尾道など瀬戸内沿岸に取材したスケッチをもとに、それぞれの絵画手法を多様に展開しています。日本画については、国展、帝展、新文展、日本南画院展に明確な足跡を残し、油彩画については展覧会への出品歴はありませんが、大正初期の先鋭的な芸術団体の活動と洋画家・小林和作との交流による作品が確認されます。また木版画については、日本創作版画協会に出品するなど、本格的な創作版画家として美術史に名を留めています。
2014年にご遺族宅より、1929年の第1回新樹社展《早春麗日》、1931年の第12回帝展《雨後新樹》など4点が発見され、寄贈を受け2015年度に額を新装しました。また2014年にはご遺族からの申出により寄託品24点が館蔵品となりました。
このたびの展覧会は、これら初公開作品など当館所蔵の南人子作品60点により、絵画表現の可能性を多岐に切り開いた南人子の全貌をお伝えするものです。油彩画の量感表現と日本画の線描表現を自由に駆使した画境をお楽しみください。
開館時間
9時30分~17時(入館は16時30分まで)
※1月8日(日曜日)はギャラリーコンサート開催のため、12時から16時までの間は、展示室Cはご観覧いただけません。
休館日
毎週月曜日(ただし、1月9日は開館、1月10日は休館)、年末年始(12月29日~1月3日)
入館料
一般500円(400)
高校生300円(200)
市外小中学生150円(90)
( )内は団体20名以上
※1月8日(日曜日)は無料開館日(ギャラリーコンサート開催のため、12時~16時までコンサート会場となる展示室Cはご観覧できません。)
※65歳以上の方・笠岡市内の小中学生は入館無料。年齢のわかるもの、笠岡っ子無料パスを提示してください。
関連行事
●講演会
「南人子芸術の魅力―初公開・新収蔵品の紹介―」
講師:上薗四郎(当館館長)
1月22日(日曜日)13時30分~15時
会場:竹喬美術館視聴覚室
※聴講料は無料ですが、入館料が必要です。
募集定員40名(要申込)
●葉月弦楽四重奏団によるギャラリーコンサート
1月8日(日曜日)13時30分開場、14時開演
※料金無料(なお、1月8日は無料開館日となります。)
※同日に市民会館にて成人式が行われますので、市民会館駐車場はご利用いただけません。美術館駐車場が満車の場合は、笠岡市立中央小学校の駐車場を臨時的にご利用いただけますので、そちらをご利用ください。
※募集定員120名(要申込)
友の会会員の方は12月11日より、一般の方は12月17日より整理券を配布いたしますので、お手数ですが美術館まで お越しください。
●ギャラリートーク
1月4日(水曜日)
13時30分~14時30分
※詳細は美術館までお尋ねください(Tel:0865-63-3967)