本文
園での生活を含め,乳幼児期の生活は遊びが中心です。そして,その遊びを通した体験の中で,人やもの, 自然等と関わり,体や心をいっぱい働かせて,心身の調和のとれた全体的な発達の基礎を培って いきます。 また,「遊び」を通した豊かな体験は,自立心や自己肯定感,自制心,道徳性,人と関わる力など の,いわゆる「非認知能力」を育てることにもつながります。 |
園生活を通して,子どもは興味や関心が似通った同年代の友だちと関わり,考え方や受け止め方に共通点やい ろいろな異なる点があることに気付くとともに,友だちの存在が大切であることを感じていきます。 そして,友だちと一緒の集団生活を通して,みんなが仲良く,気持ちよく生活していくためには,約束やきまりを守っ ていくことが大切なことを生活を通して体得していきます。 |
子どもの健やかな成長のためには,食事や睡眠をはじめ安定的で規則正しい生活習慣を身に付けることは非常 に重要です。そして,子どもは,基本的な生活習慣を身に付けていく段階で,できた喜びなどの達成感や満足感を 得て,自分に自信をもつようになって,自立心が育まれていきます。 |
食育は,子どもたちが園や家庭で食に関する豊かな体験を積み重ねることで,健康な生活の基本として「食を 営む力」の基礎を培うために取り組むものです。そのためには,家庭での体験とともに,園では給食やおやつな どの食事,クッキング,野菜の栽培活動など,食に関して多様な体験ができるよう創意工夫しながら取り組んで いきます。 |
園に通う子どもの健やかな成長のためには,保護者と園の連携は不可欠なものです。特に,食事や衣服の着 脱,排せつなど基本的な生活習慣の自立の援助を適切に行っていくためには,家庭と園での様子について情 報共有をしていくことが非常に重要です。 また,集団生活を通して,ルールやマナーの大切さ,自分の気持ちの伝え方など,心の成長につながる様々な ことを学んでいきますが,これらのことについても,保護者と園が同じ方向性をもちながら,それぞれ子ども関わっ ていくことが大切です。 |
子どもたちは,様々な人と関わり,多様な考えや人間性に触れることで,より心豊かに成長していきます。そ のために,これまでの取組を継続して,特別養護老人ホーム(天神荘)を定期的に訪問して施設利用者と交流 したり,地域の方に園に来ていただいて行事を行ったり,地域の行事へ子どもたちが参加したりするなど,地域 との交流を進めていきます。 |
「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」は,幼保連携型認定こども園教育・保育要領,保育所保育指針, 幼稚園教育要領に共通に示されているものです。これらは,教職員や保護者,家族など,子どもに関わる人 たちが,一人ひとりの子どもの発達には違いがあることを前提にして,これまでの育ちと今後の成長を考え, 共有するための視点として示されているものです。園でも,日々の園生活の中で,示された10の姿を通して 子どもたちの育ちを見守り,援助していきます。 〈幼児期の終わりまでに育ってほしい姿〉 ア 健康な心と体 イ 自立心 ウ 協同性 エ 道徳性・規範意識の芽生え オ 社会生活との関わり カ 思考力の芽生え キ 自然との関わり・生命尊重 ク 数量や図形,標識や文字などへの関心・感覚 ケ 言葉による伝え合い コ 豊かな感性と表現 |