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顕微鏡で見るカブトガニ

印刷用ページを表示する更新日:2014年6月13日更新 <外部リンク>

顕微鏡で見るカブトガニ!

さて、顕微鏡でカブトガニを見ると聞くと、「体の組織や血液などを見るのかな?」と思うでしょうが、そのためには、カブトガニを多少なりとも傷つけることになります。

それでは、無実のカブトガニがかわいそうです。

ですから、今回は脱皮殻を顕微鏡でのぞいてみることにしましょう。

さいわい、カブトガニ博物館で飼育中の1齢幼生(カブトガニのあかちゃん)が毎日脱皮していますので、その脱皮殻を顕微鏡で見てみましょう!

拡大部分

まず、上の写真の赤色の○を拡大(50倍)すると

縁棘

小さいですが、縁棘(後体の棘:上の写真では半透明に見えるトゲ)が成体のカブトガニと同様に生えていることがわかります。

次に緑色の○を拡大(100倍)すると

感覚毛

あ!毛が生えています。

これは、感覚毛(かんかくもう)といって、身の回りの微妙な変化を感じる器官です。

ちなみに、ある程度大きくなったカブトガニを観察するとその感覚毛を肉眼で確認できます。

しかし、この写真のように前体(頭)の前の方ではなく、後体(体の部分)の縁に見ることができます。

カブトガニ博物館を訪れた際は、ぜひ観察してみてください。

次に青色の○を拡大(200倍)すると

複眼

写真の中心のつぶつぶしたものが見えますね。

これがカブトガニ(1齢幼生)の複眼です。

複眼というのは、トンボの目のようにいくつもの個眼が集合した構造の目のことです。

上の写真は、1齢幼生なのでまだ個眼が少ないですが、成体では400個ほどの個眼が1つの複眼を形成するそうです。

いかがでしたか?

肉眼では見えない顕微鏡の世界です。

少し視点を変えると、まったく別の世界を見ることができました。

日ごろの生活でも視点を変えると、別の世界が見えるかも!?

カブニくん