放射線科
概要・メッセージ
放射線科では、一般撮影、X線CT、MRI、消化管造影、マンモグラフィー、骨塩定量などの業務を扱っています。
また、高度医療機器共同利用を進め、『80列マルチスライスCT装置』、『オープン型MRI装置』の検査・画像診断を院内のみではなく、市内外の近隣開業医の先生方にも有効に活用していただけるよう検査依頼をお受けしております。
開業医の先生方から検査依頼をされる場合、放射線科受付まで連絡してください。
基本方針
チーム医療の一員として行動し、高度な画像情報と医療技術・知識を持った放射線診療の提供および放射線防護の教育と実践
メンバー
診療放射線技師 男性3名 女性2名
認定資格一覧
検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師
医療情報技師
特色
当院では週3回、岡山大学病院放射線科(画像診断専門医)による遠隔画像診断(X線CT検査・MRI検査)を行っています。
事業内容
一般撮影
胸部X線 |
膝関節X線 |
X線撮影装置 |
単純(一般)X線撮影は、X線を身体に当てて、胸部・腹部・骨・関節などを画像にする検査です。
迅速かつ簡便にできる検査で、撮影される画像から病気や怪我を診断する第一段階として行う検査と言えます。
マンモグラフィー
乳房X線 |
乳房X線撮影装置 |
マンモグラフィ検査は、乳房・乳腺疾患の診断に用いられ、乳房・乳腺専用の撮影装置を用い、乳房を圧迫して撮影を行います。触っても分からないような早期の乳がんや微小な石灰化を写すことができます。
※当院ではやむおえない場合を除き、女性技師が対応します。ご心配な方は事前にご確認ください。
CT・MRI検査
CT検査
X線 CT 撮影装置 |
画像処理装置 |
CT 検査とは放射線を利用して体内の臓器の形態を画像にする検査で、いわゆる輪切りの画像であったり、任意の角度の画像や 3D 画像を作ることができます。
当院では 80 列マルチスライス CT 装置を導入しました。この装置は従来使用していた 64 列マルチスライス CT 装置と比較して以下の点が改善されます。
・ AI (人工知能)の画像再構成による画質の向上と被曝の低減
・検出器の増加( 64 列 → 80 列)による息止め時間の短縮
・金属アーチファクトの低減処理の導入 → CT 検査において義歯や人工関節などの金属は、画像のノイズの原因で診断上の問題でした。今回導入された CT では、このノイズであるアーチファクトを劇的に軽減出来るようになりました。
MRI検査
オープン型MRI撮影装置 |
頭部MRI画像 |
腰椎MRI画像 |
MRIとはMagnetic Resonance Imagingの略で磁気共鳴現象を利用した画像診断です。MRI検査は、強力な磁石でできた筒の中に入り、磁場と電磁波により人体の臓器や血管を断層画像として撮像します。検査の特徴は、脳出血・脳梗塞などの頭部領域や、椎間板ヘルニア(頸・腰)、靭帯損傷(肩・膝・足首)などのより細かな診断で有効です。また、造影剤を使わずに脳血管が撮影でき、動脈瘤や血管狭窄などの診断が可能です。さらには骨盤部の病変(婦人科系の子宮・卵巣や、前立腺・膀胱)の検査に優れています。
当院ではオープン型(0.4T)MRI装置を導入しております。オープン型MRIの特徴は解放されたスペースで撮影を受けられることです。トンネル型のMRIは閉塞感があり苦手という方でも検査を受けやすいと思われます。また、トンネル型のMRIと異なり撮影の肢位にゆとりがあるため必要な体勢での検査が可能となります。
MRI検査の注意事項
MRI室は強い磁場がはたらいていますので入室の際には注意してください。心臓ペースメーカーや刺激電極を身につけている方は入室できません。
※MRI対応のペースメーカーもありますが、当院では対応不可です。
◆以下に該当される方の場合は検査可能かどうか医師の判断が必要となります
- 体内に金属のある方
- 手術等により体内に埋め込まれた金属等のある方。
(脳動脈瘤クリッピング・人工関節・心臓人工弁・人工内耳・可動性義眼など)
※特に金属等の材質がはっきりしてない場合は検査はできません。 - 閉所恐怖症など狭いところが苦手な方。
- 妊娠中の方、もしくは妊娠の可能性がある方。
- アートメイクや刺青のある方(やけどや変色の可能性があるため)
X線骨密度測定(DEXA)
骨塩定量装置 |
骨塩定量レポート |
腰痛や骨折の原因となる病気「骨粗鬆症」の診断のため、ごく微量のX線を使用し骨の密度を測定します。
当院では腰椎と股関節(足の付け根)の2部位で約15分程度の時間で測定しています。
骨粗鬆症をはじめとする代謝性骨疾患では、骨量が減少して骨が脆くなり、日常生活動作程度の軽い外力でも骨折を起こすようになります。骨折予防のためには、骨折を起こす前の段階で、骨強度を評価し対策を講じる必要があります。