見あげた空の向こうに ―素描の魅力 竹喬―
見あげた空の向こうに ―素描の魅力 竹喬―
平成29(2017)年2月11日(土曜日)~4月9日(日曜日)
小野竹喬《茜映ゆ》1965年頃 [その他のファイル/960KB]
小野竹喬(1889-1979)は自然に接したとき、すぐにスケッチに取り掛かることはなく、対象の息づかいを感じ取るまでじっくり見つめます。ここから生まれる素描は、簡潔明快な表現であり、自然の微妙な様相を鮮やかに捉えたものです。竹喬芸術の魅力は完成作よりも却って素描の中にあると言われます。
竹喬の言葉に、「私は写生をする時、無心に近くなつているようである。ただ美しい対象に参つてしまつて、それに従つている。此の事を自分で、後から振り返つて見ると、苦しい事は苦しいが、救いの時間のような気がする。写生は楽しいのである。私は自然を見た時、線よりも色に心を引かれるので、素描立ちのものが割合に少なく、つい色を塗つてしまう」(昭和32年7月)とあります。
竹喬の素描の中には、広い自然を捉えたものもありますが、多くは身辺のささやかな自然です。そして、戦後の60代以降の素描には、四季の樹木を通して見あげた空が多く描かれています。
このたびの展覧会では、竹喬美術館が所蔵する素描の中から、「見あげた空の向こうに」という着眼による作例を70点選び、自然と向き合う竹喬の素直で生新な感性をお伝えしたいと思います。
開館時間
9時30分~17時(入館は16時30分まで)
休館日
毎週月曜日(ただし、3月20日は開館、3月21日は休館)
入館料
一般500円(400)
高校生300円(200)
市外小中学生150円(90)
( )内は団体20名以上
※65歳以上の方・笠岡市内の小中学生は入館無料。年齢のわかるもの、笠岡っ子無料パスを提示してください。
関連行事
●講演会
「素描を通して分かる画家の真価」
講師:上薗四郎(当館館長)
3月5日(日曜日)13時30分~15時
会場:竹喬美術館視聴覚室
※聴講料は無料ですが、入館料が必要です。
募集定員40名(要申込)
●ギャラリートーク
2月12日(日曜日)、3月19日(日曜日)、
13時30分~14時30分
※詳細は美術館までお尋ねください(Tel:0865-63-3967)