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岡本神草の時代

岡本神草の時代展

 平成30(2018)年1月4日(木曜日)~2月12日(月曜日・休日)

岡本神草《口紅》

岡本神草《口紅》 [その他のファイル/1.72MB]

 このたび笠岡市立竹喬美術館は、近代の京都画壇において特異な女性像を描き続けた、岡本神草の全容を紹介する展覧会を開催いたします。

 神草(本名・敏郎)は明治27(1894)年、神戸市に生まれました。大正4(1915)年に京都市立美術工芸学校(美工)絵画科を卒業ののち、京都市立絵画専門学校(絵専)に進みます。同年、美工卒業生らによる絵画研究団体「密栗会」の結成に参加し、この頃流行していた今村紫紅風の作品を出品します。大正5(1916)年頃から生涯のテーマとなる舞妓を、竹久夢二風に描きますが、次第に官能性を高めていきます。大正7(1918)年の第1回国展に入選した《口紅》は、不気味なまでの妖艶美で絵画界に衝撃を与えました。《横櫛》を描いた甲斐庄楠音とともに、エロ・グロの最先端を歩み、大正9(1920)年の第3回国展《拳を打てる三人の舞妓の習作》では、心の闇を陰影の濃い顔貌表現に託しました。絵専卒業前後から一緒に祇園を俳諧した、同級生の木村斯光、板倉星光、堀井香坡、宇田荻邨らも同様の画風を展開して、大正デカダンスの一時代を画することになります。その後、菊池契月に師事して帝展に出品しますが、昭和に入ると官能性は減退して、その気配を漂わせる画風に移ります。化粧や遊戯をする舞妓を専ら描き続け、美人画家としての地位を築きつつあった昭和8(1933)年、大成することなく38歳の生涯を閉じます。

 今回の展覧会は、《口紅》、《拳を打てる三人の舞妓の習作》などよく知られた作品だけでなく、寡作と早世のために数少ない本画をできる限り集め、素描、草稿、資料類を加えて全貌を紹介する、初の回顧展です。あわせて、甲斐庄楠音など時代を共有した画家の作家や、師菊池契月の作品も展示します。神草作品の特異な女性表現の魅力を、彼の生きた時代とともに堪能するまたとない機会です。

 

開館時間

 9時30分~17時(入館は16時30分まで)

休館日

毎週月曜日

※ただし、1月8日(月曜日・祝日)と2月12日(月曜日・休日)は開館し、1月9日(火曜日)は閉館します。

入館料

  • 一般800円(650) ( )内は団体20名以上
  • 高校生以下は無料 ※学生証を提示してください。
  • 前売り 一般個人のみ700円

※笠岡市内在住の65歳以上の方は入館無料(※年齢および住所のわかるものを提示してください。)
※笠岡市外在住の65歳以上の方は団体料金(※年齢のわかるものを提示してください。)

前売券販売所(笠岡市内)カブトガニ博物館・中央公民館・市民課・生涯学習課・笠岡市民会館/(笠岡市外)倉敷市立美術館・やかげ郷土美術館・井原市立田中美術館・華鴒大塚美術館

関連行事

●講演会 「岡本神草の夢と現-第1回国展《口紅》への歩み」

 講師:上薗四郎(当館館長)

 1月14日(日曜日)13時30分~15時

 受付場所:竹喬美術館受付

 講演会場:笠岡市立図書館多目的室(美術館隣)

 ※聴講料は無料ですが、入館料が必要です。

 募集定員40名(※事前申込をお願いします)

 

●ギャラリートーク

 1月4日(木曜日)、1月28日(日曜日)、2月4日(日曜日)

 13時30分~14時30分

※詳細は美術館までお尋ねください(0865-63-3967)

<外部リンク>

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