○笠岡市移動等の円滑化のために必要な特定公園施設の設置基準に関する条例

平成25年3月28日

条例第13号

(趣旨)

第1条 この条例は,高齢者,障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(平成18年法律第91号。以下「法」という。)第13条第1項の規定に基づき,特定公園施設に係る設置の基準を定めるものとする。

(定義)

第2条 この条例において使用する用語は,法及び高齢者,障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行令(平成18年政令第379号。以下「政令」という。)において使用する用語の例による。

(園路及び広場)

第3条 不特定かつ多数の者が利用し,又は主として高齢者,障害者等が利用する政令第3条第1号の園路及び広場を設ける場合は,そのうち1以上は,次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

(1) 出入口は,次に掲げる基準に適合するものであること。

 幅は,120センチメートル以上とすること。ただし,地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は,90センチメートル以上とすることができる。

 車止めを設ける場合は,当該車止めの相互の間隔のうち1以上は,90センチメートル以上とすること。

 出入口からの水平距離が150センチメートル以上の水平面を確保すること。ただし,地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は,この限りでない。

 車いす使用者が通過する際に支障となる段を設けないこと。ただし,地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ず段を設ける場合は,傾斜路(その踊場を含む。以下同じ。)を併設すること。

(2) 通路は,次に掲げる基準に適合するものであること。

 幅は,180センチメートル以上とすること。ただし,地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は,通路の末端の付近の広さを車いすの転回に支障のないものとし,かつ,50メートル以内ごとに車いすの転回に支障のない広さの場所を設けた上で,120センチメートル以上とすることができる。

 車いす使用者が通過する際に支障となる段を設けないこと。ただし,地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ず段を設ける場合は,傾斜路を併設すること。

 縦断勾配は,5パーセント以下とすること。ただし,地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は,8パーセント以下とすることができる。

 横断勾配は,1パーセント以下とすること。ただし,地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は,2パーセント以下とすることができる。

 路面は,滑りにくい仕上げとすること。

(3) 階段(その踊場を含む。以下同じ。)は,次に掲げる基準に適合するものであること。

 手すりを両側に設けること。ただし,地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は,この限りでない。

 手すりの端部の付近には,階段の通ずる場所を示す点字を貼り付けること。

 回り階段としないこと。ただし,地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は,この限りでない。

 路面は,滑りにくい仕上げとすること。

 段鼻の突き出しその他のつまずきの原因となるものを設けない構造とすること。

 階段の両側には,立ち上がり部を設けること。ただし,側面が壁面である場合は,この限りでない。

(4) 階段を設ける場合は,傾斜路を併設すること。ただし,地形の状況その他の特別の理由により傾斜路を設けることが困難である場合は,エレベーター,エスカレーターその他の昇降機であって高齢者,障害者等の円滑な利用に適した構造のものをもってこれに代えることができる。

(5) 傾斜路(階段又は段に代わり,又はこれに併設するものに限る。)は,次に掲げる基準に適合するものであること。

 幅は,120センチメートル以上とすること。ただし,階段又は段に併設する場合は,90センチメートル以上とすることができる。

 縦断勾配は,8パーセント以下とすること。

 横断勾配は,設けないこと。

 路面は,滑りにくい仕上げとすること。

 高さが75センチメートルを超える傾斜地にあっては,高さが75センチメートル以内ごとに踏幅150センチメートル以上の踊場を設けること。

 手すりを両側に設けること。ただし,地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は,この限りでない。

 傾斜路の両側には,立ち上がり部を設けること。ただし,側面が壁面である場合は,この限りでない。

(6) 高齢者,障害者等が転落するおそれがある場合には,柵,点状ブロック等及び線状ブロック等を適切に組み合わせて床面に敷設したもの(以下「視覚障害者誘導用ブロック」という。)その他の高齢者,障害者等の転落を防止するための設備が設けられていること。

(7) 不特定かつ多数の者が利用し,又は主として高齢者,障害者等が利用する設置基準の規定により設けられた特定公園施設は,それぞれ1以上高齢者,障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行規則(平成18年国土交通省令第110号)第2条第2項の主要な公園施設に接続されていること。

(屋根付広場)

第4条 不特定かつ多数の者が利用し,又は主として高齢者,障害者等が利用する屋根付広場を設ける場合は,そのうち1以上は,次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

(1) 出入口は,次に掲げる基準に適合するものであること。

 幅は,120センチメートル以上とすること。ただし,地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は,80センチメートル以上とすることができる。

 車いす使用者が通過する際に支障となる段を設けないこと。ただし,地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ず段を設ける場合は,傾斜路を併設すること。

(2) 車いす使用者の円滑な利用に適した広さが確保されていること。

(休憩所及び管理事務所)

第5条 不特定かつ多数の者が利用し,又は主として高齢者,障害者等が利用する休憩所を設ける場合は,そのうち1以上は,次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

(1) 出入口は,次に掲げる基準に適合するものであること。

 幅は,120センチメートル以上とすること。ただし,地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は,80センチメートル以上とすることができる。

 車いす使用者が通過する際に支障となる段を設けないこと。ただし,地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ず段を設ける場合は,傾斜路を併設すること。

 戸を設ける場合は,当該戸は,次に掲げる基準に適合するものとすること。

(ア) 幅は,80センチメートル以上とすること。

(イ) 高齢者,障害者等が容易に開閉して通過できる構造とすること。

(2) カウンターを設ける場合は,そのうち1以上は,車いす使用者の円滑な利用に適した構造であること。ただし,常時勤務する者が容易にカウンターの前に出て対応できる構造である場合は,この限りでない。

(3) 車いす使用者の円滑な利用に適した広さが確保されていること。

(4) 不特定かつ多数の者が利用し,又は主として高齢者,障害者等が利用する便所を設ける場合は,そのうち1以上は,第8条第2項第1号及び第2号に掲げる基準に適合するものであること。

2 前項の規定は,不特定かつ多数の者が利用し,又は主として高齢者,障害者等が利用する管理事務所について準用する。この場合において,同項中「休憩所を設ける場合は,そのうち1以上は」とあるのは,「管理事務所を設ける場合は」と読み替えるものとする。

(野外劇場及び野外音楽堂)

第6条 不特定かつ多数の者が利用し,又は主として高齢者,障害者等が利用する野外劇場又は野外音楽堂を設ける場合は,次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

(1) 出入口は,第4条第1号の基準に適合するものであること。

(2) 出入口と次号の車いす使用者用観覧スペース及び第4号の便所との間の経路を構成する通路は,次に掲げる基準に適合するものであること。

 幅は,120センチメートル以上とすること。ただし,地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は,通路の末端付近の広さを車いすの転回に支障のないものとした上で,80センチメートル以上とすることができる。

 車いす使用者が通過する際に支障となる段を設けないこと。ただし,地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ず段を設ける場合は,傾斜路を併設すること。

 縦断勾配は,5パーセント以下とすること。ただし,地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は,8パーセント以下とすることができる。

 横断勾配は,1パーセント以下とすること。ただし,地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は,2パーセント以下とすることができる。

 路面は,滑りにくい仕上げとすること。

 高齢者,障害者等が転落するおそれのある場所には,柵,視覚障害者誘導用ブロックその他の高齢者,障害者等の転落を防止するための設備を設けること。

(3) 当該野外劇場の収容定員が200以下の場合は当該収容定員に50分の1を乗じて得た数以上,収容定員が200を超える場合は当該収容定員に100分の1を乗じて得た数に2を加えた数以上の車いす使用者が円滑に利用することができる観覧スペース(以下「車いす使用者用観覧スペース」という。)を設けること。

(4) 不特定かつ多数の者が利用し,又は主として高齢者,障害者等が利用する便所を設ける場合は,そのうち1以上は,第8条第2項第1号及び第2号の基準に適合するものであること。

2 車いす使用者用観覧スペースは,次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

(1) 幅は,90センチメートル以上,奥行きは,120センチメートル以上であること。

(2) 車いす使用者が利用する際に支障となる段がないこと。

(3) 車いす使用者が転落するおそれのある場合には,柵その他の車いす使用者の転落を防止するための設備が設けられていること。

(駐車場)

第7条 不特定かつ多数の者が利用し,又は主として高齢者,障害者等が利用する駐車場を設ける場合は,そのうち1以上に,当該駐車場の全駐車台数が200以下の場合は当該駐車台数に50分の1を乗じて得た数以上,全駐車台数が200を超える場合は当該駐車台数に100分の1を乗じて得た数に2を加えた数以上の車いす使用者が円滑に利用することができる駐車施設(以下「車いす使用者用駐車施設」という。)を設けなければならない。ただし,専ら大型自動二輪車及び普通自動二輪車(いずれも側車付きのものを除く。)の駐車のための駐車場については,この限りでない。

2 車いす使用者用駐車施設は,次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

(1) 幅は,350センチメートル以上であること。

(2) 車いす使用者用駐車施設又はその付近に,車いす使用者用駐車施設の表示があること。

(便所)

第8条 不特定かつ多数の者が利用し,又は主として高齢者,障害者等が利用する便所を設ける場合は,次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

(1) 床の表面は,滑りにくい仕上げがなされたものであること。

(2) 男子用小便器を設ける場合は,1以上の床置式小便器,壁掛式小便器(受け口の高さが35センチメートル以下のものに限る。)その他これらに類する小便器が設けられていること。

(3) 前号の規定により設けられる小便器には,手すりが設けられていること。

2 不特定かつ多数の者が利用し,又は主として高齢者,障害者等が利用する便所を設ける場合は,そのうち1以上は,前項に掲げる基準のほか,次に掲げる基準のいずれかに適合するものでなければならない。

(1) 次の及びに掲げる基準に適合する便所(男子用及び女子用の区別があるときは,それぞれの便所)内に高齢者,障害者等の円滑な利用に適した構造を有する次の((ア)及び(エ)に係る部分に限る。)及びからまでに掲げる基準に適合する便房が設けられていること。

 出入口は,次に掲げる基準に適合するものとすること。

(ア) 幅は,80センチメートル以上とすること。

(イ) 車いす使用者が通過する際に支障となる段を設けないこと。ただし,地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ず段を設ける場合は,傾斜路を併設すること。

(ウ) 高齢者,障害者等の円滑な利用に適した構造を有する便房が設けられていることを表示する標識を設けること。

(エ) 戸を設ける場合は,当該戸は,次に掲げる基準に適合するものとすること。

a 幅は,80センチメートル以上とすること。

b 高齢者,障害者等が容易に開閉して通過することができる構造とすること。

 車いす使用者の円滑な利用に適した広さを確保すること。

 出入口には,車いす使用者が通過する際に支障となる段を設けないこと。

 出入口には,当該便房が高齢者,障害者等の円滑な利用に適した構造のものであることを表示する標識を設けること。

 腰掛式の便座及び手すりを設けること。

 高齢者,障害者等の円滑な利用に適した構造を有する水洗器具を設けること。

(2) 高齢者,障害者等の円滑な利用に適した構造を有する次に掲げる基準に適合する便所であること。

 出入口は,次に掲げる基準に適合するものとすること。

(ア) 幅は,80センチメートル以上とすること。

(イ) 車いす使用者が通過する際に支障となる段を設けないこと。ただし,地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ず段を設ける場合は,傾斜路を併設すること。

(ウ) 戸を設ける場合は,当該戸は,次に掲げる基準に適合するものとすること。

a 幅は,80センチメートル以上とすること。

b 高齢者,障害者等が容易に開閉して通過することができる構造とすること。

 車いす使用者の円滑な利用に適した広さを確保すること。

 出入口には,当該便所が高齢者,障害者等の円滑な利用に適した構造のものであることを表示する標識を設けること。

 腰掛式の便座及び手すりを設けること。

 高齢者,障害者等の円滑な利用に適した構造を有する水洗器具を設けること。

(水飲場及び手洗場)

第9条 不特定かつ多数の者が利用し,又は主として高齢者,障害者等が利用する水飲場又は手洗場を設ける場合は,そのうち1以上は,高齢者,障害者等の円滑な利用に適した構造でなければならない。

(掲示板及び標識)

第10条 不特定かつ多数の者が利用し,又は主として高齢者,障害者等が利用する掲示板又は標識を設ける場合は,次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

(1) 高齢者,障害者等の円滑な利用に適した構造であること。

(2) 当該掲示板又は標識に表示された内容が容易に識別できるものであること。

第11条 第3条から前条までの各基準により設けられた特定公園施設の配置を表示した標識を設ける場合は,そのうち1以上は,第3条の規定により設けられた園路及び広場の出入口付近に設けなければならない。

(一時使用目的の特定公園施設)

第12条 災害等のため一時使用する特定公園施設の設置については,この条例の規定によらないことができる。

(委任)

第13条 この条例に定めるもののほか,この条例の施行に関し必要な事項は,市長が別に定める。

この条例は,平成25年4月1日から施行する。

笠岡市移動等の円滑化のために必要な特定公園施設の設置基準に関する条例

平成25年3月28日 条例第13号

(平成25年4月1日施行)