笠岡市病院事務決裁規程

○笠岡市病院事務決裁規程

平成13年3月30日

病院管理規程第7号

第1章　総則(第1条～第5条)

第2章　専決(第6条～第9条)

第3章　事務代決(第10条～第14条)

第4章　管理者の留保権限(第15条)

附則

第1章　総則

(趣旨)

第1条　この規程は，笠岡市病院事業における事務の円滑な執行を期するとともに，責任の範囲を明らかにするために必要な事務取扱基準を定めるものとし，各職位の基本的な職務権限，専決又は委任に基づく決裁については，別に定めるもののほか，この規程の定めるところによる。

(用語の定義)

第2条　この規程において，次の各号に掲げる用語の意義は，当該各号に定めるところによる。

(1)　職位　職員に与えられた職務上の地位及びその地位にある者をいう。

(2)　職務権限　各職位が職務を遂行するに当たっての責任と権限をいう。

(3)　起案　所管事務について，決裁を受けなければならない事項の処理案を文書により作成することをいう。

(4)　決裁　病院事業管理者(以下「管理者」という。)がその留保権限に属する事務の管理執行について意思決定し，又は各職位が与えられた専決権に基づき，その職務権限に属する事務の管理執行について意思決定することをいう。

(5)　合議　決裁を得なければならない事項について，決裁者が総合的に判断して的確な意思決定をすることができるように，関係職位と協議し，調整することをいう。

(6)　院長　笠岡市病院事務分掌規程(平成13年笠岡市病院管理規程第4号。以下「分掌規程」という。)第2条に規定する病院の長をいう。

(7)　副院長　分掌規程第3条に規定する副院長をいう。

(8)　管理局長　分掌規程第3条に規定する管理局長をいう。

(9)　課長　分掌規程第2条に規定する部又は局の長をいう。

(10)　課長補佐　分掌規程第2条に規定する部又は局の補佐をいう。

(11)　係長　分掌規程第2条に規定する科又は係の長をいう。

(12)　不在　出張，病気その他の理由により意思決定を得ることができない状態をいう。

(決裁区分)

第3条　事務決裁の区分を次のとおり定め，各回議案にはその決裁区分に従って該当する表示をするものとする。

甲　市長の決裁を要するもの

乙　管理者の決裁を要するもの

丙　院長の専決事項に属するもの

丁　管理局長の専決事項に属するもの

戊　課長の専決事項に属するもの

2　前項の表示は，起案者がしなければならない。ただし，決裁権者が必要と認めた場合は，変更することができる。

(決裁者の行使に当たっての責務)

第4条　事務の決裁を認められた職員(以下「正当決裁者」という。)は，当該意思決定についての責任者であることを認識し，常に上司の意図を体し，決裁制度の趣旨にかんがみ適切，かつ，公正に事務を処理しなければならない。

(決裁手続)

第5条　起案者は，上司の指示を受け，笠岡市病院文書取扱規程(平成13年笠岡市病院管理規程第6号)に定める起案の原則，決裁の順序等により適正な決裁を受けなければ事務の執行をしてはならない。

第2章　専決

(専決事項)

第6条　各職位の専決事項は，別表のとおりとする。

(正当決裁の例外)

第7条　各職位は，自己の決裁事項であっても，次に掲げる事項については上級職位の指示を受けなければ決裁することができない。

(1)　規定の解釈上疑義のある事項

(2)　先例になると認められる事項

(3)　紛議，論争又は将来その原因となると認められる事項

(4)　その他重要又は異例に属する事項

(5)　特命があるもの

(6)　将来において病院の義務負担が生ずると認められるもの

2　管理者が市の病院事業の事務及び事業を管理執行する責任者として知る必要がある事項については，事前に当該専決予定事項の内容を管理者に報告するものとする。

(正当決裁の類推による専決)

第8条　この規程に専決事項として定めていないものであっても，正当決裁者において事案の内容により専決することが適当であると類推できるものは，この規程に準じて処理することができる。ただし，継続的な事務については，あらかじめ上司の承認を受けなければならない。

(合議)

第9条　事務の管理執行に当たり決裁を受けなければならない事項のうち，関係職位と協議，調整する必要があるものについては，関係職位に合議しなければならない。

2　前項の規定による合議をしなければならない関係職位(以下「指定合議先職位」という。)は，別表のとおりとする。

3　決裁を得なければならない事項について，指定合議先職位以外の関係職位とも協議，調整する必要があると認められる事項については，前項の規定にかかわらず，当該関係の職位に合議しなければならない。

4　合議は，係長以上の職位とし，事務の円滑な執行の妨げとならないようしなければならない。

第3章　事務代決

(代決の順序)

第10条　正当決裁者の不在のときは，次の表に掲げる順序によりその事務を代決するものとする。


正当決裁者	第1次代決者	第2次代決者
管理者	院長	管理局長
病院長	医務については上席の副院長，その他事務については管理局長
管理局長	事務課長
課長	課長補佐。ただし，課長補佐を置かないときは，主務係長

(代決の制限)

第11条　前条の規定は，事案の内容が重要又は異例に属するものについては，適用しない。

(代決の表示)

第12条　代決者が代決するときは，「代」と明記して押印しなければならない。この場合において，正当決裁者の後閲を要すると認めるものは「要後閲」と明記して，その旨を表示しなければならない。

(代決後の処置)

第13条　代決により処理したもののうち，正当決裁者の後閲を要するものは，事後起案者の責任において速やかに後閲に供しなければならない。

(合議を受けた者が不在のときの処置)

第14条　合議を受けた者が不在のときの処置は，第10条から第12条までの規定を準用する。この場合において「正当決裁者」とあるのは「合議を受けた者」と，「代決者」とあるのは「合議を受けた者に代わって処理する者」と読み替えるものとする。

第4章　管理者の留保権限

第15条　管理者の留保権限は，別表のとおりとする。

附則

この規程は，平成13年4月1日から施行する。

別表(第6条，第9条，第15条関係)事務決裁区分

共通専決事項


人事に関すること
事項	決裁区分				合議先及び備考
事項	管理者	院長	管理局長	課長	合議先及び備考
1　病院職員の配置	○
2　服務に関する諸届の承認					事務課長
(1)　院長	○
(2)　管理局長等	○
(3)　課長，課長補佐			○
(4)　係長以下				○
3　所属職員の休憩時間の割振り
(1)　医療職職員		○
(2)　その他の職員				○
4　所属職員の時間外勤務及び休日勤務の命令及び認定
(1)　医療職職員				○	※医師については，院長に合議すること
(2)　その他の職員				○	※医師については，院長に合議すること
5　管理職員の週休日の勤務及び休日勤務の命令及び認定					事務課長
(1)　院長	○
(2)　管理局長等	○
(3)　課長			○
(4)　係長以上				○
6　職員の市内出張の認定				○
7　国内旅行の旅行命令(依頼)及び復命
(1)　医療職職員					※医療職職員は，事務課長に合議すること
ア　院長	○
イ　その他の者		○
(2)　医療職職員以外の者
ア　管理局長	○
イ　課長			○
ウ　課長補佐以下				○	※宿泊を伴うものは，管理局長に合議すること
8　国外旅行の旅行命令(依頼)及び復命(事前の出張認定を含む)	○				事務課長


文書，事務の執行に関すること
事項	決裁区分				合議先及び備考
事項	管理者	院長	管理局長	課長	合議先及び備考
1　病院の事務の方針及び基本計画の決定	○				事務課長
2　病院の事務事業の執行計画及び執行管理	○				事務課長
3　事務処理基準，要領，手続等の決定
(1)　重要なもの	○				事務課長
(2)　その他のもの			○		事務課長
4　国，県等に対する意見書，要望書，計画書等の提出及び許可の申請，副申又は進達
(1)　重要なもの	○				事務課長
(2)　その他のもの		○
5　国，県，市町村その他の公共団体及び関係団体との協議
(1)　重要なもの	○				事務課長
(2)　その他のもの		○			事務課長
6　陳情，請願，提案等の処理
(1)　重要なもの	○				事務課長
(2)　その他のもの		○			事務課長
7　訴訟に関わることについての決定
(1)　訴訟，和解，あっせん，調停又は仲裁に応じること	○				事務課長
(2)　訴えの提訴又は和解若しくは調停の申し立て	○				事務課長
(3)　差押え及び競売の申立て	○				事務課長
(4)　仮差押え，仮処分及び支払督促の申立て	○				事務課長
(5)　配当要求の申立て	○				事務課長
(6)　訴訟代理人の指定	○				事務課長
8　損害賠償の処理	○				事務課長
9　聴聞及び弁明の機会の付与
(1)　聴聞		○			事務課長
(2)　弁明の機会の付与			○		事務課長
10　申請，通知，通報，報告，届出，催告等及びこれらの処理
(1)　重要なもの	○				事務課長
(2)　その他のもの				○	事務課長
11　統計並びに資料の収集，作成，提出，提供及び配布
(1)　重要なもの		○			事務課長
(2)　その他のもの			○		事務課長
12　告示及び公告	○				事務課長
13　公表及び広報
(1)　重要なもの		○			事務課長
(2)　その他のもの			○		事務課長
14　照会，回答及び依頼				○	事務課長
15　公簿の閲覧の許可
(1)　医事に関するもの		○			事務課長
(2)　その他のもの				○	事務課長
16　証明書及び証票の交付				○	事務課長
17　行事の開催，共催及び後援の決定
(1)　重要なもの	○				事務課長
(2)　その他のもの		○			事務課長
18　保存文書の管理及び引継ぎ				○	事務課長
19　郵送文書の発送				○
20　収受文書の処理				○
21　庁舎管理に関すること			○
22　公印の管理			○


医事に関すること
事項	決裁区分				合議先及び備考
事項	管理者	院長	管理局長	課長	合議先及び備考
1　診断及び診療の実施		○
2　受診資格の決定		○
3　入退院の許可		○
4　診断書及び証明書の交付		○
5　検査，試験，成績書類及びその謄本の交付		○
6　病院給食の実施		○
7　給食残飯の処理				○
8　解剖の実施		○
9　病室等の配置の決定		○
10　診療報酬の請求額の決定		○
11　医療費その他の収入金の徴収の決定			○


財務(支出予算の執行に関する事項を除く)に関すること
事項	決裁区分				合議先及び備考
事項	管理者	院長	管理局長	課長	合議先及び備考
1　予算及び決算
(1)　予算科目の設定	○
(2)　予算の執行計画の決定	○
(3)　予算の執行計画の項目の変更	○
(4)　予算執行計画の特例	○
(5)　支出予算の流用の決定			○
(6)　予備費の充当の決定	○
(7)　弾力条項による経費の使用の決定	○
(8)　業務状況の報告	○
(9)　笠岡市病院事業会計決算書及び付属書類の作成並びに提出	○
2　企業債の発行，長期借入金の借入れの決定			○
3　起債前借金の借入れの決定			○
4　一時借入金の借入れ，借換えの決定			○
5　債務負担行為を伴う契約の締結	○
6　債権，債務の消滅
(1)　不納欠損の処理		○
(2)　債務の消滅の処理		○
7　過払又は誤払の処理			○
8　たな卸資産
(1)　たな卸資産の調達の基準の決定		○
(2)　たな卸資産の処分		○
(3)　実地たな卸の報告		○
(4)　たな卸資産の事故の報告		○
9　たな卸資産以外の物品
(1)　たな卸資産以外の物品の調達の基準の決定		○
(2)　たな卸資産以外の物品の事故の報告		○
10　固定資産 (1)　固定資産の交換の決定
ア　土地，建物，構築物	○
イ　その他のもの (2)　固定資産の売却の決定			○
ア　土地，建物，構築物	○
イ　その他のもの (3)　固定資産の売却の決定			○
ア　土地，建物，構築物	○
イ　その他のもの			○
(4)　固定資産の廃棄の決定	○
(5)　特例による固定資産の減価償却の決定			○
11　受贈財産の評価の決定			○
12　物品の保管転換の決定
(1)　機械，器具，放射性同位元素及び医療消耗備品に係るもの		○
(2)　その他のもの				○
13　補助金，寄付金の受領の決定
ア　重要なもの	○
イ　その他のもの		○
14　繰延勘定の償却期間の決定	○
15　医師に対する報償費の基準の決定	○
16　預り金の利礼の還付の決定	○
17　支払証明の発行				○


支出予算の執行に関すること
事項	決裁区分				合議先及び備考
事項	管理者	院長	管理局長	課長	合議先及び備考
1　支出負担行為
(1)　給与費				○
(2)　材料費	100万円以上		100万円未満	50万円未満
(3)　厚生福利費			100万円以上	100万円未満
(4)　報償費	100万円以上		100万円未満	20万円未満
(5)　職員被服費			20万円以上	20万円未満
(6)　消耗品費
ア　図書，雑誌類，生花，新聞，定期刊行物，印紙，追録，証紙及び自動車整備に係るもの	200万円以上		200万円未満	20万円未満
イ　その他のもの	200万円以上		200万円未満	20万円未満
(7)　光熱水費	200万円以上		200万円未満	20万円未満
(8)　燃料費	200万円以上		200万円未満	20万円未満
(9)　食糧費			5万円以上	5万円未満
(10)　印刷製本費	200万円以上		200万円未満	20万円未満
(11)　修繕費
ア　建物，施設，設備等	500万円以上		500万円未満	20万円未満
イ　その他	500万円以上		500万円未満	20万円未満
(12)　保険料	200万円以上		200万円未満	20万円未満
(13)　賃借料	200万円以上		200万円未満	20万円未満
(14)　通信運搬費
ア　切手，葉書，郵便料，電信電話料			100万円以上	100万円未満
イ　その他のもの			100万円以上	100万円未満
(15)　委託料	200万円以上		200万円未満	50万円未満
(16)　諸会費	100万円以上		100万円未満	20万円未満
(17)　手数料及び広告料	100万円以上		100万円未満	20万円未満
(18)　図書費			20万円以上	20万円未満
(19)　公課費				○
(20)　交際費	○
(21)　減価償却費				○
(22)　資産減耗費	100万円以上		100万円未満	20万円未満
(23)　研究研修費
ア　謝金，旅費	100万円以上		100万円未満
イ　その他のもの	100万円以上		100万円未満
(24)　利息				○
(25)　患者外給食材料費	100万円以上		100万円未満	50万円未満
(26)　繰延勘定償却費				○
(27)　特別損失
ア　現金支出を伴わないもの				○
イ　その他のもの	100万円以上		100万円未満
(28)　企業債償還金				○
(29)　他会計借入金償還金			100万円以上	100万円未満
(30)　工事請負費	500万円以上		500万円未満	100万円未満
(31)　備品購入費	100万円以上		100万円未満	20万円未満
(32)　固定資産購入費	500万円以上		500万円未満
2　予定価格及び最低制限価格の決定
(1)　工事請負費	500万円以上		500万円未満	100万円未満
(2)　その他のもの	500万円以上		500万円未満	100万円未満
3　契約の履行に際しての決定又は承認				○
4　検査
(1)　工事請負費	500万円以上		500万円未満	100万円未満
(2)　建物，施設，設備等の修繕	500万円以上		500万円未満	100万円未満
(3)　その他のもの	500万円以上		500万円未満	100万円未満
5　資金前渡，概算払，前金払及び支出事務委託金の精算及び精算の命令			○

固有専決事項

事務局


事務の種別	事項	決裁区分			合議先及び備考
事務の種別	事項	管理者	管理局長	課長	合議先及び備考
人事に関すること	1　附属機関等の委員の推薦及び就任の依頼並びに任免	○
	2　附属機関等の幹事及び内部連絡調整機関の委員，幹事等の任免		○
	3　法令に基づく特別の資格，名称等を有する者の任免(企業出納員を含む)	○
	4　嘱託職員の任免		○
	5　日々雇用職員の雇用の決定		○
	6　講師派遣の承諾		○
	7　職員の表彰の推薦(管理者以外の者が行うもの)		○		院長
	8　人事管理の基本方針の決定	○
	9　人事計画の決定	○
	10　課別定数の決定	○
	11　採用，承認，配置換え及び退職の決定	○			※課長補佐以上のものについては，市長決裁
	12　昇給及び昇給調整の決定	○
	13　身分証明書の交付決定			○
	14　人事関係についての証明			○
	15　職員の休職，復職の決定		○
	16　職員の降任，免職及び降給の決定	○
	17　懲戒処分の決定	○
	18　職員の職務に専念する義務の免除		○
	19　職員団体の業務に専念することの許可	○
	20　営利企業に従事することの許可	○
	21　特別休暇の承認		○
	22　公務上の災害の認定及び地方公務員災害補償基金への意見具申		○
	23　職員の各種手当ての受給資格の認定			○
	24　給与の支出の決定			○
	25　給与の繰上支給の決定	○
	26　法定控除，給与の差し押さえ等の給与からの控除の決定	○
	27　職員の健康診断及び予防接種の実施の決定			○
	28　臨時的任用職員の雇用，解雇及び配置の決定		○
文書その他に関すること	1　病院事業の基本方針及び基本計画の決定	○
	2　病院事業の事務事業の執行管理	○
	3　例規類集の編集			○
	4　公印刷込の承認			○
	5　公印の新調及び廃棄処分の決定			○
	6　市議会の議案の決定	○
	7　条例，規程，その他の制定及び改廃	○			※条例及び市長が定める規則については市長決裁
	8　儀式及び式典の開催の決定	○
	9　部局内の職員研修の実施の決定		○
	10　労働協約，覚書の締結	○
調達に関すること	1　たな卸資産及びその他の物品の調達計画の決定	○
	2　固定資産(土地，建物，構築物を除く)の調達計画	○
	3　調達事務の執行計画		○
	4　たな卸資産及びその他の物品の購入の決定		○		院長
	5　実地たな卸の集計		○
財務	1　経常的経費予算の調整	○